人革速報

新人間革命での池田先生のご指導に学ぶブログです。

新人間革命 雄飛(38)|2017年7月29日

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 山脇友政が陰でつながっていたのが、教学部長の原山高夫であった。彼は、前年の一九七九年(昭和五十四年)九月、聖教新聞社に保管されていた資料文書の大量のコピーを運び出した。山脇は、それらを使いながら学会と宗門の離間工作を企て、マスコミにも歪曲した学会攻撃の材料を流してきたのである。
 八〇年(同五十五年)四月、遂に山脇は、学会に、金を出すよう脅しにでたのだ。
 十条潔ら執行部は、山脇の悪質な手口と執拗な性格がわかってきただけに、対応に悩んだ。このままにしておけば、学会が努力に努力を重ねてめざしてきた僧俗和合に、さらに亀裂を生じさせる卑劣な工作を行うことは目に見えていた。その結果、横暴な宗門僧によって、どれほど多くの会員が苦しめられることか。それだけは避けたかった。
 苦慮する執行部に対して、山脇は三億円を出せと恐喝してきた。
 ――「恐喝だって何だっていいんだ。刑務所に入ったっていい」(注)
 十条は苦悩の末に、今後、一切、謀略や攻撃は行わないことを約束させ、断腸の思いで支払いに応じた。山本伸一の中国訪問中の出来事であった。
 しかし、山脇は、なんと、さらに五億円を要求してきたのだ。六月七日、学会は恐喝並びに恐喝未遂で、彼を警視庁に告訴した。
 これを機に山脇は、狂ったように攪乱工作を始めた。週刊誌を使い、卑劣な学会攻撃を繰り返した。それは、御書に「跡形も無き虚言なり」(一一五三ページ)、「そねみ候人のつくり事」(一一五七ページ)とある通りの、妬みの作り話などであった。
 さらに原山も週刊誌に登場し、中傷を重ねていった。彼は山脇から大金を受け取っていたことが、山脇の裁判で明らかにされている。
 学会は、真剣で真面目な人びとの、清浄な信心の団体である。“邪心の徒”を許さぬ世界である。山脇も原山も、最後は、周囲にまったく信用されない存在になっていた。
 皆、背信者の自滅の末路を感じていた。

 小説『新・人間革命』の引用文献
 注 東京地方裁判所判決、昭和56年(刑わ)第288号