人革速報

新人間革命での池田先生のご指導に学ぶブログです。

新人間革命 雄飛(37)|2017年7月28日

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 東京は、青葉の季節であった。
 山本伸一は、広宣流布への飛翔を阻む謀略の鉄鎖を断ち切り、大鷲のごとく希望の青空へ飛び立った。
 第五次訪中、そして、長崎、福岡、大阪、愛知、岐阜、静岡の指導を終えて信濃町に戻った伸一は、本陣・東京の再構築をめざして、練馬区台東区、世田谷区、港区の会館などを訪れ、同志の激励に奔走した。
 伸一は、広布新時代に向かって翼を広げ、奮戦を続けていた。一方、会長の十条潔をはじめ学会首脳は、しばらく前から悩み抜いていた。山脇友政についての問題であった。
 ――金に目がくらんだ山脇は、五年前に富士宮の土地売買等に絡み、巧妙な手口で大金を手にすると、自ら冷凍食品会社の経営に乗り出した。しかし、所詮は素人商売であり、放漫経営がたたって事業不振となり、四十数億円の莫大な負債をかかえるにいたった。返済のめども立たず、追い詰められた彼は、学会から金を脅し取ることを考えた。
 これまで山脇は、若手僧らに学会を激しく批判させ、自分が宗門との和合の交渉役となって、学会を意のままに操ろうと暗躍してきた。そのために、裏で僧たちの学会への不信と反感を煽り、攻撃させるように、捏造した情報を流し続けたのである。
 さらに、学会攻略の計画を練り、再三にわたって、それを宗門に伝え、法主・日達にも讒言を重ねてきた。
 自分が火をつけ、事態を紛糾させておいて、自分が収拾役を買って出るという、いわゆる「マッチポンプ」を繰り返したのだ。
 また、学会の社会的な信用を失墜させ、会長の伸一を追い落とそうと、マスコミにも事実を歪めた情報を流し続けた。
 だが、その化けの皮が次第にはがれ、謀略と二枚舌の背信行為の数々が露見するとともに、事業は窮地に陥ったのだ。自業自得であった。御聖訓には、「始めは事なきやうにて終にほろびざるは候はず」(御書一一九〇ページ)と仰せである。